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建設リサイクル法の届出対象工事・期限・提出先

公開 2026.09.11株式会社Retona 解体BASE編集部

建設リサイクル法届出委任状別表1

建設リサイクル法の届出 対象工事・期限・提出先

この記事でわかること

想定読者
元請の現場監督、届出の作成と提出を担う事務担当
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期限は、工事に着手する日の7日前までです。建設リサイクル法の届出でまず覚えるのはこの日数です。

ただ、現場を回していると7日前ぎりぎりの提出は珍しくありません。契約が固まるのが遅れる、委任状の押印が戻ってこない、工程が前に動くなど、理由はそのつど違いますが、結果は同じで、出せる日が着手日に寄っていきます。

そこで一度、この7日が何のための7日なのかを条文で確かめておきます。答えは条文に書いてあって、届出を受け取った側が計画を見るための期間です。それが分かると、ぎりぎりで出すことの意味が変わります。

結論:誰が、いつまでに、どこへ

手続き 根拠 出す人 期限 出す先
対象建設工事の届出法10条1項発注者 または 自主施工者着手する日の7日前まで都道府県知事(市区の場合あり)
変更の届出法10条2項届出をした者着手する日の7日前まで同上
国等の通知法11条国の機関 または 地方公共団体あらかじめ同上
発注者への報告法18条1項元請業者再資源化等が完了したとき発注者(書面)

届出書は様式第一号、変更届は様式第二号です。どちらも国が省令で定めています(特定建設資材に係る分別解体等に関する省令2条2項・6条2項)。

「7日前」は、行政が計画を見るための7日

法10条3項はこう定めています。

都道府県知事は、第一項又は前項の規定による届出があった場合において、その届出に係る分別解体等の計画が前条第二項の主務省令で定める基準に適合しないと認めるときは、その届出を受理した日から七日以内に限り、その届出をした者に対し、その届出に係る分別解体等の計画の変更その他必要な措置を命ずることができる。

7日前という期限と、受理から7日以内という命令の期間は、同じ7日です。つまりこの7日は提出する側の猶予ではなく、受け取った側が計画を読んで、必要なら変更を命じるための期間です。

ここから2つのことが出てきます。

ひとつは、7日前ちょうどに出すと、命令を出せる最終日と着工日が同じ日になるということです。計画に不備があれば、着工日に変更命令が届きます。届出そのものは受け取ってもらえているので、書類の上では間に合っています。それでも工程は止まります。

もうひとつは、罰則の重さの順序です。

違反 罰則 条文
10条1項・2項の届出をしない、虚偽の届出をした20万円以下の罰金51条1号
10条3項の変更命令に違反した30万円以下の罰金50条1号
15条・20条の命令(分別解体等・再資源化等)に違反した50万円以下の罰金49条

届出を出さないことより、出したあとに来た命令を無視するほうが重いという建て付けになっています。7日前に出すというのは、この命令のやりとりが成り立つ最低限の日数を確保する、という意味です。

変更の届出にも同じ7日前が付いています(法10条2項)。工程が後ろに動いたときは余裕ができますが、前に動いたときは、変更届を出す先の期限も一緒に前に来ます。

対象になる工事の規模

規模の基準は施行令2条1項にあります。

工事 規模の基準
建築物の解体床面積の合計 80㎡
建築物の新築・増築床面積の合計 500㎡
建築物の修繕・模様替等(上に当たらない新築工事等)請負代金の額 1億円
建築物以外のものの解体・新築工事等請負代金の額 500万円

同一の者が2つ以上の契約に分割して請け負う場合は、1つの契約で請け負ったものとみなして判定します(同条2項)。ただし書きで「正当な理由に基づいて契約を分割したとき」は除かれますが、基準を下回らせるために分けたのであれば正当な理由には当たりません。

もうひとつ、条文の側に幅があります。法9条4項は、都道府県が条例で、政令の基準に代えて適用する基準を定められるとしています。再資源化施設や最終処分場の状況から見て、政令の基準では減量が足りないと認められる区域が対象です。80㎡より小さい工事が対象になる区域がありうるということで、県をまたいで工事をする会社は、政令の数字だけを覚えていると外れる場合があります。

計画を作る人と、届け出る人が違う

ここが建設リサイクル法の分かりにくいところです。義務者が2つに分かれています。

分別解体等をする義務を負うのは受注者です。

対象建設工事……の受注者……又はこれを請負契約によらないで自ら施工する者は、正当な理由がある場合を除き、分別解体等をしなければならない。(法9条1項)

そのやり方は省令の基準に従います。施行規則2条1項は、①建築物等と周辺、作業場所、搬出経路、残存物品、付着物の調査を行い、②その調査に基づいて分別解体等の計画を作成し、③計画に従って着手前の措置を講じ、④計画に従って施工する、という順序を定めています。

一方、その計画を届け出るのは発注者です。

対象建設工事の発注者又は自主施工者は、工事に着手する日の七日前までに、主務省令で定めるところにより、次に掲げる事項を都道府県知事に届け出なければならない。(法10条1項)

計画を作るのは受注者側、届け出るのは発注者です。実務では元請が委任を受けて代行しますが、条文の建て付けとしては別々の義務です。

さらに、その間に元請の説明義務が挟まります。

対象建設工事……を発注しようとする者から直接当該工事を請け負おうとする建設業を営む者は、当該発注しようとする者に対し、少なくとも第十条第一項第一号から第五号までに掲げる事項について、これらの事項を記載した書面を交付して説明しなければならない。(法12条1項)

そして届出書には、この説明を受けた年月日を書く欄があります(分別解体等省令2条1項9号、様式第一号の「3」)。

順序が条文で固定されているということです。調査して計画を作り、発注者に書面で説明し、その日付を書いて届け出ます。代行するかどうかにかかわらず、説明の日付が決まっていないと届出書は埋まりません。

委任状のほうは、様式が自治体ごとに違い、押印が必要です。書式を取り寄せて、施主に押印をもらって、戻ってくるまでの日数が、7日前の外側にぶら下がります。逆算するときに落ちやすいのはここです。

委任状。代理者の会社名・所属・氏名まで書いて、施主に押印してもらう紙になる
委任状。代理者の会社名・所属・氏名まで書いて、施主に押印してもらう紙になる

届出書に何を書き、何を添えるか

届け出る事項は法10条1項の1号から6号までで、6号の「その他主務省令で定める事項」の中身が分別解体等省令2条1項です。9号まであります。

# 事項
1商号、名称又は氏名及び住所(法人は代表者の氏名も)
2工事の名称及び場所
3工事の種類
4工事の規模
5請負契約によるか自ら施工するかの別
6元請業者の商号、名称又は氏名及び住所(法人は代表者の氏名も)
7元請業者が建設業許可を受けている場合は、許可をした行政庁の名称・許可番号と、主任技術者または監理技術者の氏名
8元請業者が解体工事業の登録を受けている場合は、登録をした行政庁の名称・登録番号と、技術管理者の氏名
9元請業者から法12条1項の説明を受けた年月日

分別解体等の計画そのものは、別表に書きます。建築物の解体工事なら別表1です。書く内容は施行規則2条2項の8項目で、調査の結果、着手前の措置の内容、工程ごとの作業内容と分別解体等の方法、工程の順序、廃棄物の種類ごとの量の見込みなどが並びます。

別表1「分別解体等の計画等」です。調査の結果、着手前の措置、工程ごとの作業内容と方法、廃棄物の見込量までを1枚に書きます。
別表1「分別解体等の計画等」です。調査の結果、着手前の措置、工程ごとの作業内容と方法、廃棄物の見込量までを1枚に書きます。

工程の順序も条文で決まっています。建築物の解体は、①建築設備・内装材等の取り外し、②屋根ふき材の取り外し、③外装材と上部構造部分の取り壊し、④基礎と基礎ぐいの取り壊し、の順です(施行規則2条3項)。構造上・技術上これにより難い場合のただし書きがあり、別表1にはその理由を書く欄があります。①と②は原則として手作業でなければならないとも定められています(同条7項)。

添付書類は省令に書かれています。

前項の届出書には、対象建設工事に係る建築物等の設計図又は現状を示す明瞭な写真を添付しなければならない。(分別解体等省令2条3項)

図面が残っていない古い建物は珍しくないので、実務では写真で通すことが多くなります。外観の全体が分かるように、角度を変えて2枚添付します。「明瞭な」は条文の語で、何が写っていれば足りるかの線引きは受け付ける側の判断になります。

提出先は都道府県知事とは限らない

法10条1項は「都道府県知事に届け出なければならない」と書いていますが、施行令9条1項が事務の一部を市区町村に移しています。

法に規定する都道府県知事の権限に属する事務であって、建築主事を置く市町村又は特別区の区域内において施工される対象建設工事に係るもののうち、次に掲げるものは、当該市町村又は当該特別区の長が行うこととする。

その「次に掲げるもの」の1号が、10条1項・2項の届出の受理と、10条3項の命令です。建築主事を置く市区の区域なら、届出を受けるのはその市区の長になります。宛名も知事ではなく市長・区長です。

発注者が国や地方公共団体のときは、届出ではなく通知になります(法11条)。条文は「あらかじめ」としか書いていません。

契約書面に書く4項目

対象建設工事の請負契約では、建設業法19条1項の記載事項に加えて、次の4つを書面に記載して相互に交付します(法13条1項、分別解体等省令7条)。下請契約も同じです。

  1. 分別解体等の方法
  2. 解体工事に要する費用
  3. 再資源化等をするための施設の名称及び所在地
  4. 再資源化等に要する費用

3番目まで書くことになっている点は見落とされがちです。施設の名称と所在地なので、契約の時点で搬入先が決まっている必要があります。

元請には、下請に届出の内容を伝える義務もあります。請け負った工事の全部または一部を他の建設業者に請け負わせるときは、届け出られた事項(変更があればその後のもの)を告げなければなりません(法12条3項)。

工事が終わったあと:報告と、年限のない記録

再資源化等が完了したら、元請業者が発注者へ書面で報告し、実施状況の記録を作成して保存します(法18条1項)。報告する事項は3つです(施行規則5条)。

# 報告する事項
1再資源化等が完了した年月日
2再資源化等をした施設の名称及び所在地
3再資源化等に要した費用

記録を作らなかった場合、虚偽の記録を作った場合、保存しなかった場合は、10万円以下の過料です(法53条1号)。

ここで一度、条文を最後まで読んでおく価値があります。保存期間が、法にも省令にも書かれていません。罰則は「保存しなかった者」に掛かっているのに、何年保存すれば保存したことになるかの定めがない、という状態です。

解説記事の中には「工事完了後5年間の保管がよいと言われている」と書いているものがありますが、根拠は示されていません。他の書類は年限が条文にあります。

記録 根拠 保存期間
事前調査・分析調査の記録石綿則3条7項3年間
石綿使用建築物等解体等作業の記録石綿則35条の23年間
石綿等の粉じんを発散する場所での常時作業の記録石綿則35条40年間
交付した産業廃棄物管理票の写し廃棄物処理法施行規則8条の21の25年間
再資源化等の実施状況に関する記録法18条1項定めなし

年限が無いということは、自社で決めておく必要があるということです。決めていなければ、過料の条文だけがあって、何をもって守ったことになるかが社内にない状態になります。

解体BASEでどう回すか

ここまでが条文です。ここからは、同じ手続きを解体BASEでどう回すかを書きます。

届出先の区分を案件ごとに選びます。知事宛か市長宛かは工事の場所で変わるので、会社単位で固定できません。区分と自治体名を選ぶと、宛名が「飯能市長」の形に組み立てられます。

届出の入力画面です。宛先の区分と自治体名、工期、法12条の説明日を入れます。床面積には登記の合計が入っています。
届出の入力画面です。宛先の区分と自治体名、工期、法12条の説明日を入れます。床面積には登記の合計が入っています。

工事対象床面積には、登記の合計が既定で入ります。実測と違うときは直せます。毎回電卓を叩くところではないという判断です。

右側は印刷イメージです。色が付いているのは、青が案件やマスタから来た値、黄がこの画面で入れた値、点線がまだ空の欄です。工事の名称、場所、発注者名、元請の許可番号、主任技術者、技術管理者が並びます。どれも案件に一度入れてあるものなので、届出のために打ち直しません。

印刷イメージです。青は案件・マスタから来た値、黄はこの画面で入れた値、点線はまだ空の欄
印刷イメージです。青は案件・マスタから来た値、黄はこの画面で入れた値、点線はまだ空の欄

別表1は項目が40近くあります。全部をこの画面で聞くと入力が終わらないので、置き場所を分けてあります。

置き場所 入るもの
案件・建物工事の名称・場所・構造・築年・階数・床面積・工期
石綿の事前調査飛散性石綿の有無、非飛散性石綿の有無
届出の既定値マスタ着手前に実施する措置、工程ごとの解体方法、工程の順序、廃棄物の種類
届出ごとに入力周辺状況、敷地境界との最短距離、作業場所、搬出経路、残存物品、数量

会社のやり方でほぼ固定になる項目はマスタに置いてあります。工程の順序や着手前の措置は、現場ごとに変わるものではありません。逆に、周辺状況や搬出経路は現場を見ないと決まらないので、届出ごとに聞きます。

石綿の欄は事前調査から引きます。同じことを2回聞かないためです。引けないときだけ手で入れます。

委任状は、担当者マスタから代理者を選んで出します。実際の様式が「営業部 ○○」と個人まで書く形になっているので、会社名だけでは足りません。

届出書と別表1は2枚組で1つのPDF、委任状は別のPDFにしてあります。委任状は施主に渡して押印してもらう紙なので、届出書と一緒に綴じません。

交付した届出書(様式第一号)です。案件の情報が入った状態で出ます。
交付した届出書(様式第一号)です。案件の情報が入った状態で出ます。

交付すると案件のステータスが進みます。出したか出していないかを、書類の側ではなく案件の側から見られるようにするためです。届出の一覧を別に持つと、そこを見に行かなくなります。

よくある間違い

罰則の金額

50万円という数字がよく出てきますが、届出の罰則ではありません。

変更届の期限

変更の届出にも「着手する日の7日前まで」が掛かります(法10条2項)。変更があってから7日ではありません。

「5年保管」

再資源化等の実施状況に関する記録に、法定の保存年限はありません。5年という数字は他の法令のものです。

分割すれば基準を下回るという整理

同一の者が2つ以上の契約に分けて請け負った場合は、1つの契約とみなして判定します(施行令2条2項)。母屋と離れを別契約にして両方80㎡未満、という整理は通りません。

7日を確保するために動かせるもの

最後に、逆算の話に戻ります。

7日前という期限は、届出書が書き上がった日からの7日ではありません。その前に、調査をして計画を作り、発注者に書面で説明し、委任状の押印を受け取る工程が入ります。説明の日付は届出書に書く欄があるので、後から辻褄を合わせることもできません。

この中で自社の都合だけで詰められるのは、調査と計画の作成、それに書類を組み立てる時間です。押印が戻ってくる日と、受け取った側が計画を読む7日は、自社では短くできません。

短くできない部分が決まっているなら、逆算の起点は着手日ではなく、委任状を出す日になります。

根拠にした一次情報

届出書も別表1も委任状も、元は同じ工事の情報です。解体BASEは、案件に一度入れた住所・構造・面積・工期から3点を起こします。仕事を受けるたびの手数料は0円、月額30,000円(税抜)です。

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